感覚研究コンソーシアム
感覚研究ワーキンググループ
視覚WG
感覚の中でも、人が外界から得る情報の約9割が視覚によるものと言われており、視覚は人において最も情報量の多い感覚です。このWGでは、視覚に関する基礎的な研究から視覚認知や再生医療などの幅広いトピックスを扱い、QOLの維持向上を図るとともに、新たな視覚テクノロジーの開発につなげていくことを目指します。
聴覚WG
難聴は、認知症の強いリスクであるとともに、うつ病なども悪化させます。このWGでは、聴覚器や脳の基礎研究に基づき、難聴の治療・予防・補完に係る薬や デバイスの開発を目指します。また、聴覚や音を使って豊かで幸せな生活を実現するスマートシステムも提案していきます。
平衡覚WG
ヒトの二足歩行は極めて不安定な動作ですが、それは、バランスを維持するための「平衡覚」の働きにより初めて可能となります。この感覚は、内耳の病気や加齢により悪くなります。平衡覚が障害されると、“めまい”を感じるため、スムーズに歩けなくなり、転ぶリスクが増えます。一方で、バーチャルジェットコースターでは、平衡覚を人為的に刺激してリアルな仮想の感覚を実現しています。
このように、日常生活から、めまい、エンターテイメントまで幅広く関わる「平衡覚」を、本WGでは、医学や工学・情報学など多彩な角度から紐解き、明るく楽しい未来へ向けての新しい医療や産業を創っていくことを目指します。
味覚WG
飽食の現代、味覚が心身の健康を支える反面、おいしいものの食べすぎなどに起因する生活習慣病が国民の生命と経済を脅かしています。
本WGでは、舌や脳での味覚の基礎研究に基づき、国内研究者・企業の共創による食品開発や技術開発を促進し、おいしく健康的な食生活を生み出します。
嗅覚WG
近年の研究から、嗅覚機能の低下と以降5年間の死亡率との間には高い相関があることがわかってきました。嗅覚がなぜこのような兆候を示すのでしょうか?本WGでは、基礎科学の立場から嗅覚の重要性を科学的に検証するとともに、アカデミアと企業との連携のもと嗅覚を用いたQOLの向上を目指し、人々の健康で文化的な生活の営みに貢献します。
痛覚WG
現在、わが国では約2割もの人が何らかの痛みを日常的に抱えて生活しています。しかし、現代医療でも痛みを十分にコントロールできてはいません。このWGでは、痛みに関する基礎研究に基づき、慢性疼痛の治療・予防につながる薬やデバイスなどを開発し、痛みから解放された豊かで幸せな生活の実現を目指していきます。